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先物取引をやってみたいけれど「先物とは何かよくわからない」「先物取引のメリットとデメリットが知りたい」などと困っていませんか?
結論、先物取引とは、ある商品を現時点の価格で売買する約束を取り交わすことで、将来的な価格変動リスクを回避した上で取引できるため、損失を防ぎながら利益を獲得することができます。
この記事では、先物取引の仕組みをわかりやすく解説した上で、先物取引のメリット・デメリットをそれぞれ説明し、日経平均先物取引とNYダウ先物取引について以下の流れで具体的にご紹介します。
この記事を読めば、先物取引の流れや想定されるリスクをしっかりと掴むことができ、あなたが投資活動で利益を得るための選択肢が広がるでしょう。
1.この記事の結論
結論、先物取引とは、将来の決められた期日に現時点の価格で商品を売買する約束を取り交わすことで、将来的な商品の価格変動リスクを回避できるため、損失を防ぎながら利益の獲得を目指せる取引です。
さらに、先物取引は、手元に取引金額を全額用意できていなくても「証拠金」という少額の資金を担保として取引を始めることができます。
そのため、少額の自己資金で取引を行える上に、価格変動リスクを回避して売買できるので、市場動向による損失を防ぎながら投資利益を獲得できるでしょう。
2.先物取引とは?
結論、先物取引とは、ある商品をの将来の決められた期日に売買するという約束を現時点で取り交わす取引のことです。
したがって、商品の受渡し日と売買代金は現時点であらかじめ決めますが、支払いと商品の受け渡しは将来の決められた期日に行います。
先物取引の仕組みを理解するために、以下3つの特徴を押さえておきましょう。
- 決済方法
- 証拠金
- 取引期限
以下でそれぞれの特徴を詳しく解説します。
2-1.決済方法
先物取引は、決済方法によって利益を得るタイミングが異なります。
先物取引の決済方法は下記2パターンです。
- 受渡し決済
- 差金決済
それぞれ以下で詳しく解説します。
受渡し決済
「受渡し決済」とは、あらかじめ決めていた将来の受け渡し日に約束した金額を支払う代わりに、商品を受け取り、取引を終了させる決済方法です。
たとえば、将来的に価格変動が見込まれる現物商品を現時点の価格で購入したい場合や売却したい場合に活用されています。
受渡し決済でどのようなメリット・デメリットが生じるかについて、詳しく知りたい場合は「4.先物取引のメリット 4つ」または、「5.先物取引のデメリット 2つ」をご確認ください。
差金決済
「差金決済」とは、商品または代金を受け取らずに売買取引だけを済ませて、契約時と実際の決済時の差額を利益として受け取る決済方法です。
つまり、あらかじめ決めていた商品または代金の受け渡し日前に反対売買を行うことで、取引契約時の価格と現時点の価格の差益を受け取り、取引を終わらせます。
「差金決済」でどのようなメリット・デメリットが生じるかについて、詳しく知りたい場合は「4.先物取引のメリット 4つ」または、「5.先物取引のデメリット 2つ」をご確認ください。
反対売買とは?
反対売買とは、「買った銘柄を売る」または「売った銘柄を買う」ことです。
当初約束していた取引とは反対の取引を行うことを指し、先物取引や信用取引で用いられます。
2-2.証拠金
先物取引では、取引の契約を取り交わした時点で商品代金を全額支払う必要はありませんが、代わりに「証拠金」という資金を担保として支払う必要があります。
証拠金は、取引業者が「SPAN」という証拠金計算システムを用い定めており、商品総額の3~8%であることが多いです。
ただし、証拠金の金額設定は定期的に見直されているため一定ではなく、相場の変動によって追加の証拠金が必要となる場合もあります。
2-3.取引期限
先物取引は、商品ごとに取引期限(限月)が決まっており、最長で1年先に設定されています。
そのため、先物取引は期限内に「受渡し決済」または「差金決済」のいずれかで決済を完了させる必要があります。
取引期限の具体的な説明や決済に関して、詳しく知りたい場合は「6.日経平均先物取引とは?」と「7.NYダウ先物取引とは?」をご確認ください。
3.先物取引の活用方法を徹底解説
先物取引で最大限の利益を獲得するためには、「ヘッジ取引」という将来の価格変動に伴う損失リスクを回避または軽減する取引方法を把握しておきましょう。
なぜなら、ヘッジ取引を活用すると、将来的に相場が変動しても取引契約時の価格で売買できるので、市場動向による損失を防ぐことができるからです。
ヘッジ取引には、以下の2種類があります。
- 買いヘッジ
- 売りヘッジ
それぞれについて以下で詳しく解説します。
3-1.買いヘッジ
「買いヘッジ」とは、先物取引で商品の購入価格をあらかじめ確定し、その商品が将来的な値上がりした場合の価格変動リスクを回避・軽減することです。
買いヘッジで利益を得る方法は、以下2通りあります。
- 商品を現時点の価格で入手できる
- 転売で利益を得る
下記でそれぞれ詳しくご説明します。
商品を現時点の価格で入手できる
先物取引で購入したい商品の価格をあらかじめ決めておくと、購入したい商品の市場価格が将来の支払い日に値上がりしていた場合でも、契約時の価格でお得に購入できます。
たとえば、あなたが気になる商品が将来的に値上がりする可能性がある場合は、先物取引を利用して購入する約束をしておくと、契約時点においての価格で手に入れることができます。
転売で利益を得る
買いヘッジでは、将来的に値上がりすると予想した商品の買いポジションを建てておき、将来値上がりした時点で買いポジションを転売することで、差額分の利益を獲得できます。
ただし、この取引方法は現物商品を得ることが目的ではないため、結果的に現物商品は手に入らないという点に注意しましょう。
※ポジションとは?
「ポジション」とは、未決済の状態で残っている約定のことを指す投資手法です。
- 買いポジション:買ったまま未決済の状態
- 売りポジション:売ったまま未決済の状態
ポジションは投資家が利益獲得のために用いる投資手法ですが、相場変動の予想が外れてしまうと思わぬ損失が発生する可能性もあります。
3-2.売りヘッジ
「売りヘッジ」とは、先物取引で商品の売りポジションをあらかじめ建てておき、その商品が値下がりしたタイミングで買い戻して価格変動リスクを回避・軽減することです。
したがって、保有商品の資産価値が将来的に値下がりする可能性がある場合でも、現時点の価格で売りポジションを建て、将来値下がり後の価格で買い戻すことで差益を得られます。
たとえば、あなたの保有商品が将来的に値下がりする可能性がある場合は、先物取引を利用して売りポジションを建てておくと、値下がり時の市場価格で買い戻すことができるので、価格変動による損失を防いで利益を獲得できます。
4.先物取引のメリット 4つ
結論、先物取引のメリットは、商品の価格変動リスクを回避しながら、手元資金が少なくても大きな利益を得られることです。
先物取引のメリットを細かく分けると、下記4つになります。
- 価格上昇による損失リスクを防げる
- 価格が下落しても利益を得られる
- レバレッジで自己資金以上の取引ができる
- 現物商品・資金が全額なくても取引できる
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
4-1.価格上昇による損失リスクを防げる
先物取引で購入する場合は、あらかじめ購入価格を決めて取引を行うため、将来値上がりする可能性のある商品も現時点の価格で手に入れることができます。
そのため、価格上昇による損失リスクを回避しながら、予想通り値上がりした場合は、あらかじめ決めた価格でお得に商品が手に入ります。
将来的に価格上昇の可能性がある商品の具体的な取引方法について、詳しく知りたい場合は「3.先物取引の活用方法を徹底解説」をご確認ください。
4-2.価格が下落しても利益を得られる
先物取引で資産価値が下がりそうな保有資産を売却する場合は、あらかじめ売りポジションを建てておき、予想通り価格が下落したタイミングで買い戻すと、取引時の差額分を利益として得ることができます。
売りポジションの説明や売却時の取引方法について、詳しく知りたい場合は「3.先物取引の活用方法を徹底解説」をご確認ください。
4-3.レバレッジで自己資金以上の取引ができる
先物取引は、レバレッジをかけることができるので、少額の証拠金を担保にして数十倍の金額分の取引を行うことができます。
つまり、自己資金以上の高額取引を行うことができるので、予想通りに相場が変動すると大きな収益を獲得できます。
ただし、相場変動が予想通りにならなかった場合はデメリットも持ち合わせているので、詳しく知りたい場合は「5.先物取引のデメリット 2つ」をご確認ください。
レバレッジとは?
「レバレッジ」とは、証拠金を担保として取引機関に預けることで、証拠金の数倍~数十倍の取引を行える仕組みのことです。
そのため、取引金額を全額用意する必要が無く自己資金以上の取引ができるので、予想通りに相場が変動するとハイリターンが見込めます。
4-4.現物商品・資金が全額無くても取引できる
先物取引は通常の取引と異なり、将来の売買を約束する取引となるため、取引時点で現物商品や取引総額が手元になくても取引を進めることができます。
5.先物取引のデメリット 2つ
結論、先物取引のデメリットは、価格変動が予想に反した場合に取引内容やレバレッジの利用によって大きな損失を被る可能性があることです。
デメリットを細かく分けると、下記2つになります。
- 買いヘッジで価格変動が予想に反して損失を感じる
- レバレッジの高額取引によって損失を被る
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
5-1.買いヘッジで価格変動が予想に反して損失を感じる
買いヘッジを目的とした先物取引では、あなたが買いたい商品が将来予想に反して値下がりした場合でも値下がり前の価格で購入しなくてはなりません。
そのため、受渡し時点の市場価格よりも高い価格を支払う必要があり、損をした気持ちになる可能性があります。
しかし、「値上がりして買えなくなるリスクを防ぐ」という買いヘッジの本来の目的は果たされているため、捉え方次第で損失ではないと判断することもできるでしょう。
5-2.レバレッジの高額取引によって損失を被る
レバレッジを利用して高額取引を行う場合は、自己資金以上の大きな金額で取引することになるため、予想に反する相場変動が生じた場合は、取引終了時に売値と買値の差額を支払う必要があります。
つまり、その支払い額が証拠金と同等あるいはそれ以上の支払いが発生するなど、莫大な損失額を被る恐れがあるので注意しましょう。
たとえば、10倍以上のレバレッジをかけて取引を行った場合は、相場変動が予想に反するとあなたの損失額も10倍になるので、証拠金を超えた損失額を被ることとなります。
6.日経平均先物取引とは?
日経平均先物(日経225先物)取引とは、日経平均株価を取引対象とする株価指数の先物取引のことで、将来日経平均株価がいくらになるかを予想する取引です。
そのため、日経平均先物取引では東証一部の主要225銘柄の平均株価を対象としており、通常の株式投資のように個別銘柄を分析・選択する必要がありません。
日経平均先物取引で、最大の利益を獲得するために、下記4つのポイントを押さえておきましょう。
- 少額の自己資金で高額取引できる
- 取引時間と期間が決まっている
- 現物受渡しが発生しない
- 先物取引専用口座の開設が必要
それぞれ下記で詳しく解説します。
6-1.少額の自己資金で高額取引できる
日経平均先物取引は、通常の先物取引同様にレバレッジをかけて取引できるため、相場が予想通りに変動すると大きな利益が見込めます。
ただし、レバレッジが大きいと価格変動が予想に反した場合に損失も大きくなってしまうため、注意しましょう。
レバレッジをかけた取引は、保有資金に余裕があり損失リスクを許容できる場合に効率的に利益を得られる取引といえます。
6-2.取引時間と期間が決まっている
日経平均先物は、取引できる時間帯と「限月」という取引期間が決まっています。
そのため、日経平均先物取引は、定められた期日までに決済していないと自動的に強制決済されるので注意しましょう。
下記では、日経平均先物の取引時間と取引期間についてそれぞれ解説します。
取引時間
日経平均先物の取引時間は、平日の日中と夜間に取引することができます。
取引時間は、下記の通りです。
- 日中 8:45~15:15
- 夜間 16:30~翌5:30
また、上記の時間以外に「プレオープニング」という注文受付時間が設けられています。
注文受付時間は、下記2パターンです。
- 8:00~8:45
- 16:15~16:30
プレオープニングでは注文手続きのみ行うことができ、取引所での約定処理は行われないので注意しましょう。
取引期間(限月)
日経平均先物取引の限月は、3月・6月・9月・12月の4パターンあり、各限月の第2金曜日に特別清算指数で清算するか前日の木曜日までに決済することが義務付けられています。
そのため、日経平均先物は、通常の株式投資と異なり長期間保有することができないので、定められた期日になっても保有している場合は強制決済されます。
6-3.現物受渡しが発生しない
日経平均先物取引は、取引対象が株価のため、受け渡す現物商品がありません。
そのため差金決済によって取引契約時の価格と実際の取引価格の差額を受け取り取引が終了します。
日経平均先物取引を終了させる方法は、下記の2つです。
- SQ算出日以前に反対売買を行う
- SQ算出日まで何もせずSQをもとに自動決済を行う
つまり、日経平均先物の最終売買日である前日木曜日15:15までに決済されていない場合は、225銘柄それぞれの始値をもとに算出されたSQで自動的に決済されます。
SQ(特別清算指数)とは?
SQ(特別清算指数)とは、株価指数先物取引または株価指数オプション取引などを決済期日に決済するための清算価格(指数)のことです。
特別清算指数は、各限月の最終売買日後に算出され、指数を構成している銘柄の始値で計算されます。
6-4.先物取引専用口座の開設が必要
日経平均先物取引を始めるには、先物取引専用の口座の開設が必要です。
証券会社によっては日経平均先物取引を取り扱っていない証券会社もあるため、取り扱いの有無を確認してから開設手続きを進めましょう。
また、証券会社によって取引手数料が異なるため、取引手数料の安いネット証券会社で口座開設を行い、コストを抑えながら投資活動を行うことをおすすめします。
7.NYダウ先物取引とは?
NYダウ先物取引とは、NYダウ平均株価(ダウ・ジョーンズ工業株平均株価)を取引対象とする株価指数の先物取引のことで、経済新聞のウォールストリート・ジャーナルを発行しているダウ・ジョーンズ社が選ぶ米国企業30社の平均株価が将来いくらになるかを予想する取引です。
NYダウで先物取引で最大の利益を獲得するために、下記4つのポイントを押さえておきましょう。
- 為替レートの変動に左右されない
- 取引時間と期間が決まっている
- 現物受渡しが発生しない
- 先物取引専用口座の開設が必要
それぞれ下記で詳しく解説します。
7-1.為替レートの変動に左右されない
NYダウ先物取引は、為替リスクを抑えながら小口の投資ができる点が魅力の一つです。
なぜなら、NYダウ先物取引は円建てで取引できるため、為替レートの変動を注視する必要が無いからです。
通常の米国株投資は米ドル建て取引となるため、投資資金を日本円から米ドルに交換する際の為替レートの変動に注意する必要がありますが、NYダウ先物取引は円建てで取引できるので、為替レートの変動を注視する必要がありません。
7-2.取引時間と期間が決まっている
NYダウ先物の取引時間と限月は、日経平均先物取引と同様です。
ただし、NYダウ先物取引は、各限月の第3金曜日までに決済することが義務付けられており、翌週の第1営業日になっても保有している場合は強制決済されます。
下記では、NYダウ先物の取引時間と限月をそれぞれ解説します。
取引時間
NYダウの取引時間は、日経平均先物同様に平日の日中と夜間に取引することができます。
日本時間に置き換えた取引時間は下記の通りです。
- 日中 8:45~15:15
- 夜間 16:30~翌5:30
米国の主要経済統計の公表は、日本時間で21:30~23:00の間に行われるため、NYダウがダイナミックに動く上記の時間帯に市場動向を確認することをおすすめします。
取引期間(限月)
NYダウ先物の限月は、3月・6月・9月・12月の4パターンです。
ただし、各限月の第3金曜日までに決済することが義務付けられているので注意しましょう。
7-3.現物受渡しが発生しない
NYダウ先物取引は、日経平均先物同様に取引対象が株価のため、現物の受渡しが発生しません。
NYダウ先物取引を終了させる方法は、下記の2つです。
- SQ算出日以前に反対売買を行う
- SQ算出日まで何もせずSQをもとに自動決済を行う
つまり、NYダウ平均先物の最終売買日である各限月の第3金曜日の15:15までに決済されていない場合は、NYダウ構成銘柄の始値をもとに算出されたSQで自動的に決済されます。
SQの算出方法や仕組みについて、詳しく知りたい場合は「6-3.現物受渡しが発生しない」をご確認ください。
7-4.先物取引専用口座の開設が必要
NYダウ先物取引を行うためにも、先物取引専用口座の開設が必要です。
NYダウ先物取引を取り扱っていない証券会社もあるため、取り扱いの有無を確認してから開設手続きを進めましょう。
また、証券会社によって取引手数料が異なるため、取引手数料の安いネット証券会社で口座開設を行い、コストを抑えながら投資活動を行うことをおすすめします。
まとめ
先物取引の仕組みをわかりやすく解説した上で、先物取引のメリット・デメリットをそれぞれ説明し、日経平均先物取引とNYダウ先物取引について具体的にご紹介しましたが、いかがでしたか?
先物取引とは、ある商品を将来の決められた期日に現時点の価格で売買する約束を取り交わす取引のことで、将来的な価格変動リスクを回避した上で取引できるため、損失を防ぎながら利益を獲得することができます。
一方で、先物取引はレバレッジをかけると損失額も大きくなる可能性があるため、保有資金に余裕があり損失リスクが許容できる範囲で取引することをおすすめします。
このページを参考に、あなたの投資活動においてベストな資産形成方法が見つかることを心から祈っています。